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クロスデバイス・サインインとデバイス間トランスポートのトラブルシューティング

このページでは、パスキーのサポートの実装に関連するデバイス間のサインインとトランスポートのトラブルシューティングのヒントを提供します。柔軟で、複数の選択肢があるサインイン方法を提供することで、クロスデバイス・サインインのエクスペリエンスはユーザーの多様なニーズと好みに対応できます。ユーザーはパスキーが登録されたモバイルデバイスを使って、パスキーが登録されていない別のデバイスにサインインすることができます。このユースケースの詳細とデモについては、クロスデバイス・サインインのデザインパターンをご確認ください。

tip

クロスデバイス・サインインに対応しているブラウザとオペレーティングシステム(OS)については、Passkeys.devの デバイスサポート マトリクスをご確認ください。

認識されるデバイスについてのユーザーの誤解からプライバシーに関する懸念が生まれることがある

ユーザーの中には、自分のデバイスがAndroidデバイスに利用可能なパスキーがあることを、どのように、またはなぜ知っているのかわからない人もいます。デバイス同士が互いを知りすぎていると間違って考えているエンドユーザーもいて、このことはプライバシーに関する懸念となります。

再現手順

  1. デスクトップでChromeにサインインします。
  2. AndroidでChromeにサインインします。
  3. 同じAndroidデバイスで、あるサービス用のパスキーを作成します。
  4. クロスデバイス・サインインを使用してデスクトップでサインインします。
  5. デスクトップ版のChromeが近くのAndroidデバイスで利用可能なパスキーを認識します。

ガイダンス

プライバシーに関する懸念はありません。

組織によっては、Android上のパスキーが利用可能かどうかを2つのデバイスが認識する方法を文書化すると良いでしょう。このドキュメントは問題が生じた場合に、お問い合わせセンターの専門家が使用したり、パスキーに関連するその他のヘルプコンテンツと公開したりできます。

関連リソース

クロスデバイス・サインインがうまくいかない場合

クロスデバイス・サインインが正常に完了できなかった場合、数多くの異なる原因がある可能性があります。

再現手順

  1. モバイルデバイスで、あるサービス用のパスキーを作成します。
  2. クロスデバイス・サインインを使用してデスクトップでサインインします。
  3. 必要な手順に注意します。

クロスデバイス・サインインには2つの異なるコンピューティングデバイスが必要ですが、2つのデバイスは異なるオペレーティングシステムを使用している可能性があります。さらに、さまざまなバージョンのオペレーティングシステムが利用可能です。これらの可能性な組み合わせがクロスデバイス・サインイン時の試行の失敗につながる可能性があります。また、エンドユーザーがクロスデバイス・サインインの手順を知らない場合もあります。クロスデバイス・サインインがうまくいかない場合によくあるいくつかの理由が以下にリストアップされていますが、これは網羅的なリストではありません。

  • エンドユーザーがQRコードのスキャン方法を知らない
  • エンドユーザーのデフォルトのカメラアプリが、QRコードを認識しない
  • エンドユーザーが、デフォルトのカメラが提供するリンクに従う方法を知らない
  • QRコードをスキャンするように指示された際に、エンドユーザーが理解できなかった
  • QRスキャナーがQRコードをスキャンしなかった
  • 管理機器がBluetoothを無効にした可能性。たいていの使用例では、2つのデバイスが物理的に近くにあることを証明し、遠隔ベースの攻撃を防ぐため、クロスデバイス・サインインはBluetoothを必要とします。パスキー自体がBluetoothで送信されることはありません。

ガイダンス

クロスデバイス・サインインは、デバイスに既に登録されているパスキーがない場合に使用するためのものです。これは通常、ある特定のデバイスにとって1回だけのイベント、または時折あるイベントです。サービス事業者は、クロスデバイス・サインインの使用後に、使用されたかどうかを知ることができます。しかし、クロスデバイス・サインインが必要だったかもしれないことをサービス事業者が事前に知る方法はありません。そのため、クロスデバイス・サインインのプロセスの始めから終わりまで、エンドユーザーをリアルタイムでガイドするための信頼できる方法はありません。クロスデバイス・サインインの仕組みを文書化し、これをパスキーについての他のヘルプコンテンツと一緒にエンドユーザーが利用できるようにすることをお勧めします。また、エンドユーザーをサポートできるように、顧客サポートのスペシャリストがクロスデバイス・サインインとその仕組みを理解しておくこともお勧めします。

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